バッグだけバスに乗って行ってしまった。いや、正確に言うと、僕が乗れなかったのだ。
事の発端
ドブロブニクから次の国、ボスニアのサラエボに向かうために、朝8時のバスを予約していた。
早朝6:30に起き、朝7時に眠たげなゲストハウスのメンバーに挨拶をして出発。トラブルもなく、40分前にはバスターミナルに到着した。受付にゲートナンバーを聞くと「2番」との事で、万全の体制で2番ゲートで待っていたのだ。

ここで一言。ドブロブニクのバスの受付の女性は全員態度がめちゃくちゃ悪い。バスの時間やバスチケットについて聞いても「そこに書いてあるでしょ」の一言。バスについて聞いても「指をさす」だけで教えてくれないのだ。
日本であれば少しイラっとしていたが、ここは外国ということもあり、もう慣れてしまったのでスルーした。しかし、この旅一番の酷さであった。
今思えば、東南アジアの窓口の人たちはめちゃくちゃフレンドリーだった。ヨーロッパに入って「接客」の概念が根本的に違うことを痛感させられた。
事件が起きた
バスを待つこと20分。7時40分にバスは到着して、自分の荷物を早速預けた。そしていざ乗ろうとした時に、チケットを見せる。僕は前日にネットで予約をして、メールに届いたeチケットを見せた。
すると運転手が、紙のチケットを見せろと言ってきたのだ。
今まで乗ったバスは、eチケットを見せれば問題なく乗ることができたが、この運転手は断固として乗せようとしない。
しょうがなく、チケットカウンターに行き、プリントアウトしてほしい旨を伝える。
女性「わからないわ。ダウンタウンに行ってみて」
いやいや時間無いから対応してよ・・・・と思ったが、これ以上交渉しても無駄と判断し、ダウンタウンの場所を聞く。
「ここから右に500mぐらい」とのこと。かなりアバウトである。
街を走り回る
時間も無いので、運転手に15分待ってほしいと伝えて、走ってダウンタウンに向かった。
しかし時間は朝の7時台で、お店はやっていない。近くのホテルやキオスク、準備中のオフィス的な所に手当たり次第に助けを求めた。
「プリーズ ヘルプ ミー! 8時にバスが行ってしまう、プリントアウトしてほしい」
断られ続け、7件目のレンタカーショップのイケメン兄さんに話すと、名刺を渡された。
「ここのアドレスに、チケットを添付してメールを送って」とのこと。
すごく親切!
自分のMacを起動しメールを送ると、すぐにプリントアウトしてくれたのだ。
僕はビジネスマンの朝の貴重な10分を奪ってしまったことに対して申し訳ないと思い、チップの10クーナ(約200円・2016年当時)を渡そうとした。
するとイケメン兄ちゃんは「いらないよ! 旅を楽しんでね!」とのこと。
しっかりと感謝を述べて、すぐにバスに向かった。普段のランニングがここで活きる!
時刻は8時11分である。
あのレンタカーショップの兄さんには本当に感謝しかない。見ず知らずの外国人のために、朝の貴重な時間を使ってプリントアウトしてくれた。旅先で出会う親切な人の存在は、何年経っても忘れないものだ。
バスが行ってしまった
そして、いざバスターミナルに着くとバスが見当たらない!!
バスが行ってしまったのだ・・・
しかも僕の荷物を乗せて・・・・・・
基本的に海外のバスは、乗客が全員乗っていなくても出発してしまうので注意が必要だ。「ちょっと待ってほしい」は通じないのである。
1分ほど辺りを確かめて、本当にバスが行ってしまったのか確認・・・・やはり見当たらない。
急いでバスターミナルの受付に言うも、「知らないわよ、そこの電話で問い合わせてみれば」とのこと・・・・・・マジであり得ない対応にびっくりした。
スマホと財布とMacBookとパスポート以外は、全部あのバスの中。着替えも、充電器も、お土産も、全部持って行かれた。あの瞬間の絶望感は今でも鮮明に覚えている。しかし不思議なもので、パニックにはならなかった。旅を続ける中で「なんとかなる」という感覚が身についていたのかもしれない。
この後どうなったのか――。その顛末は、次回の記事で。
海外バス移動の教訓
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| チケットは紙で持っておく | eチケットが通用しないケースがある。事前にプリントアウトしておくのが安全 |
| 荷物は乗車確定まで預けない | チケット確認が通ってから荷物を預けるべき |
| バスは待ってくれない | 海外のバスは時間通りに出発する。乗客がいなくても容赦なし |
| 受付を当てにしない | 国によっては窓口の対応が非常にドライ。自力で解決する覚悟を |
2026年現在は、FlixBusなどのアプリでQRコード表示すればほぼ問題なく乗車できる。しかし念のため、スクリーンショットを撮っておく、オフラインでも表示できるようにしておくなどのバックアップは忘れずに。
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つづく。